「シアトルってさ、やっぱり雨の日が多いよねえ」とつぶやくと、シアトル出身シアトル育ちの旦那はここぞとばかりに雄弁に語り始める。
「この雨があるから、シアトルは緑が多くて美しいんだ。ここはエメラルドシティっていうでしょ?雨が振るからこそ自然も豊かで空気もきれいだし、それに雨のシーズンが終わって緑がきれいな夏が来たときの喜びは格別でしょ?雨があるからこそシアトルは素晴らしい所なんだ・・・」(まだ続く)
東京の冬晴れの空がとても好きで、いつでも光合成が必要な私としては、わずかな期間しかない夏の美しさのために長い冬の雨のシーズンに耐えるという忍耐力が、あんまり備わってないみたい。
そういえば、シアトルに来たばかりの3年前の7月。
雨でまっくらな空だった夏のその日、働いていた先のNPOでみんな口々に
「We've been waiting for the gorgeous Seattle summer, but what is this weather??!!!」と騒いでいた。
ただの雨なのになんか大げさだなあと思った3年前の私。
でも今ならその気持ちがとってもよくわかる。
年間通してあれだけ降った雨、どうか夏だけは降らないでくださいっていう人々の願いだったのね。
きっと今なら私も同じような大げさな表現をしかねない。「夏なのに雨って話が違うじゃないのよ」って。
シアトルの雨に対して、最近は少なくとも「我慢」から「慣れ」に変わってきた私。
いずれ彼とシアトルの雨の素晴らしさについて一緒に語り合う日がくるのかしら?
うーん、どうかなあ。
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