Showing posts with label Spinning. Show all posts
Showing posts with label Spinning. Show all posts

Thursday, February 23, 2012

Madrona Fiber Artsでのクラスとお買い物

シアトルの南にあるタコマで毎年行われているMadrona Fiber Artsというフェスティバルに先週の土曜日行ってきました。

残念ながら、写真撮影は許されなかったため会場の写真はありませんが、クラスのことと楽しみにしていたマーケットプレイス(出店)のお話をしたいと思います。

このマドローナは4日間のイベント。編み物と紡ぎをやる人たち向けにいろいろなクラスがありました。編み物のクラス-Twined Knitting, Fair Isle, Colorwork, Helix Knitting, Brioche, Double Knittingやセーターのデザインの仕方や仕上げ方、ラトビアのフィンガレスグローブ、レース編み、ビーズ編みなどに加えて、紡ぎ人向けには、フリースの種類や扱い方について、どういうブリードを組み合わせて毛糸を作るかなど、プログラムを見てるだけでも楽しくなります。


私はその中でも、Publishing Options for Texitle Folksというクラスを取りました。3時間のクラスで、出版について一体何を話すんだろうと思っていたものの、実際に聞いてみるとあまりの情報の多さにびっくり。

講師のDeborah Robsonさんは、編み物と紡ぎ関係の数々の本を出版してきた人で、編集者としても働いてきた方。Knitting Dailyにも何度か出演されてました。私はこの方が書いた紡ぎ本、The Fleece and Fiber Sourcebookを愛読していて、羊の種類の勉強をするにはとってもすばらしい本です。本というより図鑑といったほうがいいのかも。Deborahさんはそれぞれの羊とその羊毛のカラー写真が載っている、誰にとってもリソースになる本が書きたくて、膨大なリサーチと執筆時間をかけて書き上げたもの。この業界ではずーっと大切にされる本だろうなと思います。



このクラスではそのDeborahさんが編み物やテキスタイル、紡ぎ関係の本を出版するためのプロポーザルの書き方、ネットワーキング、コピーライトの守り方、オリジナルの編み図を雑誌に投稿して、選ばれるまでの過程や編み図を書く時の基本的なルールなどいろいろな話をしてくれました。

私自身は本を出版する!という気持ちよりも、ただこの編み物業界の出版事情やデザイナーさんたちはどういう風な経路をたどって、出版なり、自分のパターンを売ったりしてるのかというのは興味があったので、とても勉強になりました。

その中でも驚いたのが、たとえば大手の出版社から一冊25ドルの本を出して、それが売れたとしても著者に入ってくるのはたったの1ドル!!!とのこと。これはアメリカだから?それとも日本もこんなものなのかしら??

だからかデザイナーさんたちは本を出版するだけではなく、自分のホームページから独自に編み図を売ったり、雑誌に記事を書いたり、ブログでアフィリエイトプログラムを活用したり、毛糸会社と提携したり、イベントでクラスを教えたり、自分の毛糸ラインを作ったりなど、いろんなことを同時にやることが多いそうです。

隣にすわっていたおば様も、この1ドルにはびっくりしていて、「あら、やっぱり出版なんて考えやめようかしら・・・?」といってました。

でも自費出版をすると、その分、自分の手元に入ってくるお金は増えるものの、そもそも本を書くためのリサーチやデザイン、写真、編集などもろもろのことをする費用が手元にないと書き始めることさえ難しいとのこと。

自分の出版会社を持っているDeborahさんですが、このFiber SourceBookは他の会社から出版されていたので、生徒の一人が「なんで自分の出版会社から出さなかったの?」という質問にたいして、「うちの出版会社にはお金がないから、カラー写真付きのハードカバー本なんて出せないの。大きな会社ほど懐が深いからこそあの本が実現したのよ」とのこと。なるほどー。

とにかく、目からうろこの出版事情でした。


ちなみにこのクラス、20人ほど生徒さんがいたのですが、30代の私は恐らく最少年齢だったと思われます。フェスティバル自体は30代の人よりもはるかに50~60代の方が多数でした。これは編み物&紡ぎイベント全体に言えることなのかもしれません。


そして、楽しみにしていたマーケットプレイス。これはクラスを取っていなくても自由に入れるようになってます。

出店は去年と同じお店もありましたが、新しいお店もいくつかありました。いくつかのお店の人と話したり、毛糸を吟味したり、紬ぎ車に触ってみたりと、小さい場所なのに2時間以上もうろついてしまいました。

そして今回購入した毛糸は、Black Water Abbey Yarnsというアイルランドから輸入している毛糸を売っているコロラドの毛糸会社のWorsted yarn。小さな会社らしく、オーナーとそのお母さんと親戚でなんとか切り盛りしてるようです。今はオーナーの女性、お母様とアイルランドに旅行に行った際にこのちいさな毛糸生産工場を発見し、それから交渉して自分でアメリカに輸入することになったそうです。


Black Water Abbey Yarns Worstedのカラーカード。

アイルランドの小さい工場で作られている毛糸なので、毛糸屋さんむけのWholesaleは一切なく、オンラインショップのみで販売しているということもあって、カラーカードを無料でもらうことが出来ました!

ここの毛糸はざらっとした硬い感触の2Plyの毛糸。厳しいアイルランドの気候のなかで過ごしている羊の毛という感じがぷんぷんします。いわゆる「itchy」かゆい毛糸なので好き嫌いがはっきり分かれるかも。アメリカの人はどうも素肌にセーターを着る人が多いようで、こういう毛糸よりもメリノとかを好むような気がします。私はセーターの下にもしっかり着込むので、かゆい毛糸でも大丈夫。

アイルランドといえばアラン模様!まさに縄編みがきれいに浮き上がりそうな毛糸です。ラオリンがまだ含まれているためウォータープルーフ。毛玉も出来にくいし、洗うたびに柔らかく暖かくなるんですよね。長年着る用のセーターにはもってこいだと思います。


この色はGray Seaといいます。

で、早速アラン模様のベストを今週から編んでます。アイルランド製の毛糸で、アランベスト。とーっても正統的な感じです。


もうすぐ後ろ身頃が終わります。

パターンはこのお店でかったHawthorneベストというもの。お店でサンプルがあったので試着してみたらぴったりで、周りの人にも似合う!と言われたのに嬉しくなり毛糸に加え、編み図も購入。

とくにウエストシェイプもないベーシックな形なので、体型がはげしく変化しない限り、10年後くらいでも着れると思います。


出来上がるのが楽しみです!

Wednesday, December 7, 2011

羊毛が届きました!

寒い日が続いてます。今日も日中でも4度くらいしかなかったかもしれません。冷たい風のなか、手作りのマフラー、帽子、手袋を身に着けて歩いてると、寒いのもそんなに悪いもんじゃないわねという気になりました。

長年アンチ冬派だったので、これはかなりの変化です。編み物のおかげね。


この時期、近くの広場ではクリスマスツリーを買い求める人たちがたくさん来ます。地元の農場からたくさんクリスマス用の木が持ち寄られて、そこで売られるのです。


ツリーファームっていうのがあることを、
アメリカにきて初めて知りました。

ここで、買った人たちはみんな車の上にツリーをしばり付けて持ち帰ります。そういう車をたくさんみるのは、12月独特の光景です。


さて、先日Paradise Fibersで頼んだ羊毛が届きました!このお店は同じワシントン州のスポケーンにあり、注文すると大体2~3日で届くので、私のお気に入りのお店です。


8オンスなので、226グラムくらい。小さい袋にぎゅうぎゅうに詰められていて、空けるとふわーっと羊毛があふれてきました。

この羊毛はPerendaleとRomneyロムニーという種類で、特にPerendaleは弾力性があるので、手で握って放すとぐわーっと広がります。Romneyは弾力性はそれほどでもないみたいですが、自然のつやがあります。練習用にはちょうどいいくらいの毛の長さで、Combed(短い毛がすべて取り除かれているのでスムーズな状態)ではなく、Cardedなので短い毛と長い毛が混ざっていて紡ぎやすいとのこと。


で、スピンドルいっぱいになるまで紡いだあと、ツイストを固定させるために熱湯につけると、突然部屋中、農場か動物園の香りが・・・(笑)。羊の匂いむんむんです。でも実はこういうの結構好き。でも、編んだ作品を身に着けて、「羊くさい人」になるのもちょっと困るので、ラベンダーオイル入りのやさしい洗剤を入れて、しばらく着け置きしてみました。


一日乾燥させたあとは、2plyのそれぞれの糸がバランスを保とうとして、ふっくらしてきました。自然のチカラね。心配だった匂いも乾くとほとんど消えてしまいました。

満足感。

なかなかいい雰囲気のThick & Thin yarnができました!やった!

スピニングも大分慣れてきたようで、「Twist, Park and Draft」の一連の動きがスムーズになってきたような気もします。もっと上手くなったら、手染めのウールでスピニングして、セーター編んで・・・とか考え始めると、興奮してしまい、なんだか寝つきが悪くなってしまいました。

当分の間はこのウールがたくさんあるので、ちまちま練習していきます。これはフェルトにもいいらしいので、ニードルフェルトで小さい羊とか作ってみるのもかわいいかもしれません。


お茶をやり始めた人が、着物、いけばな、うつわ、書などにどんどん興味が広がっていくように、編み物も、羊、紡ぎ、手染め、フェルト、織り・・・などと広がるものなのね、きっと。

いろんなこと関心を持ちながら、これからも成長していきたいです。

Monday, December 5, 2011

シアトルのクラフトコミュニティ

シアトルのダウンタウンでは年に2回Urban Craft Upringという手作り市のようなイベントがあります。

毎回楽しみにしているのですが、特に12月に行われるのは規模が大きめで、クリスマス前にハンドメイドの雑貨をプレゼントに買おうという人なんかでにぎわいます。


夏と冬、シアトルセンターで行われます。
今回は150店舗ぐらい出店していて、去年よりもすごい賑わいでした。

お店がぎっしり詰まってます。
このイベントに参加している手作り作家さんたちは、ほとんどがシアトル周辺の人たちか、オレゴン州のポートランドが多いみたい。Pacific Northwestのクラフトコミュニティの盛んな様子はなんだかうれしくなります。私もいずれ出店できるようになりたい!

お店の種類はいろいろで、毎年たくさんの中から選考されたお店だけが出店できます。その年によっていろんな手作りモノのバランスを考えながら、選考されるようです。

手作りバッグに、ベルトのバックルを作る人、ニット、スタンプ、ステーショナリー、洋服、アクセサリー、子供服、くるみボタン、フェルトもの、オーガニックのパンやクッキーなど、何周もしてじっくりみてまわりました。


私はその中で毛糸を使ったかわいい刺繍をする人のキットを購入。シアトルの北のベーリンハムにあるハンドスパンの毛糸を作るお店Spincycleは相変わらず素敵な毛糸でうっとり。



自分でスピニングを始めると、ますますこういうハンドスパンの毛糸にも興味が湧きます。紡ぐだけじゃなくて、きっといずれ自分で染めはじめたりするんだろうなぁ。。


でも今日改めて、この地域の人たちが持つ「手作り」への関心の高さを実感しました。RecycleやRepurposeにも繋がる「手作り」が、環境に熱心なこのエリアで大切にされるのはよく分かる気がします。


いろんなアイデアをもらったので、さっそく自分のノートブックにいろいろ考えをまとめてみようと思います。

Happy crafting!

Friday, December 2, 2011

ハンドメイドの毛糸

ニードルフェルト用に買ってあった25グラムくらいのロービングを今日毛糸に仕上げました!

小さいけれど、ちゃんと双糸(2ply)になっていて感激。単糸から2plyにしたあと、お湯につけツイストをちゃんと固定させてから、一日ハンガーにかけて乾燥させました。


ペンと同じ長さ。かなり小さいですが、満足感でいっぱいです。
2週間前にクラスで紡いだ時よりは、わりと均一にねじられていてバランスが整ってるみたい。ニードルフェルト用だけあって、かなりざらつきがある毛だったので、その分紡ぎやすかったのかも。

ちなみに使ったのはKraemer YarnのMauch Chunky Rovingで、Thyme(タイム)というブルーグリーン色です。


もっともっと練習したくて、先日Paradise Fibersでライトグレー色のロービングを注文しました。羊の種類はRomneyとPerendale。どちらも初心者むけの紡ぎやすいものだと聞いたので、これにしてみました。200グラムくらい買ったので、上手く紡げれば簡単な帽子に手袋くらいはできてしまうかも。


想像するだけで、楽しくなっちゃいます。うふふ。

Tuesday, November 29, 2011

アラン模様への挑戦とスピンドルの練習

アラン模様のカーディガンが編みたいと思ってました。

以前はちょっと難しそうでまだまだ挑戦するには早すぎるかなと思ってたのですが、最近は大分自信もついてきたので、「アラン模様」と「日本語の編み図」という2つの大挑戦をすることに。


まだ裾の部分を編んでます。
これは私にとって、かなり集中力が必要なパターンです。


パターンは「毛糸だま2011秋冬号」に載ってるものです。


コンサバって久しぶりに聞いた。

複雑な編みこみとボンボンみたいなのがついてます。何しろ日本の編み図のチャートは未知の世界のため、かなり時間がかかるのですが、いついつまでに編まなくちゃ!ということもなく、こうやって時間をかけて編むのも楽しいなあと実感してます。


毛糸はお気に入りライオンブランドのフィッシャーマンズウール。お買い得なのに、ウール100%で毛玉が出来にくいし、羊の油ラオリンがまだ少し残っているので、暖かく防水機能もある毛糸です。肌に直接つけるマフラーだとちくちくするけれど、上着としてはおるカーディガンやジャケットなんかにはお勧めです。

このフィッシャーマン(漁師さん)用に使われた毛糸で、アイルランドの漁師文化から生まれたアラン模様を編むのは何かとっても正当なことしているような気がします。




昨日はスピンドルの練習をしてみました。以前ニードルフェルト用に買っておいたロービングがあったので、それを使ってみました。恐らく1ounce(28 グラム)くらいしかなかったので、小さい小さい玉が出来ました。

この本を読みながら、少しずつつむいでみました。
2Plyの毛糸です。

スピンドルをして驚くのは、毛糸一玉、たとえば50グラムのものをつくるのもかなりのロービングが必要だということ。糸になるまえはかなりたくさんあるように思えるロービングも、ねじられて糸になっていくと、本当に小さな玉になってしまうのです。

でも逆に考えると、小さな玉でも相当の量の羊の毛が使われてるので、そりゃあ毛糸が暖かいわけだ!と気付くことも。

今回のロービングはざらざらした感触のニュージーランドの毛糸だったのですが、そのかわり糸が絡みやすいので紡ぎやすかったです。初心者は毛が長い羊を使うといいとか。メリノみたいにスムーズで毛が短いのは、かなり難しいそうです。


スピニングの世界もとっても奥が深くて、ますます毛糸に対する感心が高まるばかり。いずれは自分の手で作った毛糸だけを使って編み物するようになれたらいいなあ。。