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Wednesday, July 4, 2012

夏のヘンプスカーフ

気付いたら7月になっていました。みなさま、お元気でしたか?

更新がとまってしまってごめんなさい。でも音信不通になってしまった6月は、実はとっても充実していました。

新しい仕事を始めると、仕事を覚えることのほかに、その組織がもつ独自の文化や事の運び方、働く人たちの関係性、組織が持つネットワーク、個々人のワーキングスタイルやコミュニケーションスタイルなど把握しなくてはならないことがたくさんありますよね。

6月はそういったことを十分自分の中に吸収できて、なおかつ組織が持つヴィジョンに自分がどういう風に関わっていくのかがはっきり見えてきたという意味で、充実していました。

私は目的やゴール、そして大きなヴィジョンが見えると、躊躇なくそれに向かってどんどん進める人なので、いまはなんだか気持ちがすっきりして、心地いいです。




さて、編み物近況報告です。最近編み終わったのは夏用のヘンプスカーフ。




糸はelsebeth lavold のHempathyを使いました。

34%ヘンプ、41%コットン、25%モダールで出来ています。50グラム、2玉で十分な長さのレーススカーフが完成。この糸は、編んでいくとどんどん柔らかくなってることに気付きました。それに、さらさらしているし、モダールのおかげでドレープもきれい。夏でも朝とか夜は涼しいシアトルではこういう夏用のスカーフはかなり使えます。


あとは、前回買ったこれもまたelsebeth lavold のSilky Wool。予告したとおりのパターン、Slinky Ribsは片方の袖が終わり、もう片方を編み途中です。軽いけど、暖かいし、シルクが入ってるので肌触りもいい。これも春から秋までずーっと着れそうなセーターです。




これはネック部分から編むトップダウン式。なのにセットインスリーブという驚きの構造です。Wendy Bernardさん、すごい!最初はいったいどこを編んでるんだか分からないまま、盲目に編み進めていたのですが、しばらくすると「ああっ!そういうことね!」と、いわゆるAha momentが訪れました。

この方法だど、後から袖を本体につけるちょっと面倒な作業もなくて、きれいにつながるし、裏側につなぎ目のぼこぼこ感もないので、とてもお勧めです。


そして、夏も近いし、ということでコットンの靴下も編み途中。



コットンに、ウールがちょっと入ってて、しかもストレッチ感がある靴下です。 Lana Grossaはドイツのブランドですが、この糸はイタリア製。にしても、靴下毛糸のブランドはほとんどドイツのものなのね。あちらでは、よっぽど靴下編みが盛んなのかしら??


次はおそらくまた夏用のスカーフを編む予定です。セールで先日手に入ったRowanの糸。





Panamaというリネンが入った青緑色の糸です。これもおそらくレースのスカーフになる予定。

横に写っているのは、ちょっとよく見えませんが、先日フェルトのクラスで作ったペンたて。紫の羊毛を表に使い、グリーンの羊毛を内側に使いました。

これはニードルフェルトとウェットフェルティングの方法を使って作ったのですが、とにかく「Moisture, Pressure, Agitation」で羊毛はフェルト化するので、ひたすらたたいたり、こすったりを何時間か続けました。ふう。



そうそう、仕事先で編み物を習いたい!という人がいるので、そのうちレッスンを行う予定。あと、古着を細長く切った糸を使って、うちのオフィスで使えるようなラグをかぎ編みで作ろうかなんて話にもなってます。まさにReuseですね。


では、また他のプロジェクトをはじめたらアップします。編み物はずっと続けますよー。





Monday, May 28, 2012

運命の仕事と、靴下と。

仕事が本格的に始まりました。

今まで培ってきたものを活かしつつ、そして新しいこともどんどん学べ、自分が成長し続けられるところで働けることになって、ああ、ここにたどり着くために今までやってきたんだ、とご縁を感じながら毎日通ってます。

私が働くNPOの代表でもあるスーパーバイザーが採用の際に、「We found each other!」 といい、そして私はもちろん、「It was meant to be!」

よかったねえ、私。本当によかった。


さて、編み物の時間数はかなり減ってしまいましたが、それでも毎日ちょくちょく編んでます。

先日編んでいた赤、ピンク&オレンジの靴下は完成。これは祖母へのプレゼント。白髪のおばあちゃんがこーんなハデハデな靴下を履いてたら、かわいいに決まってます。


数日前に編み始めたのは、グレー&ピンクの、これもまた結構目立つ靴下。これは叔母さんにあげるつもり。彼女は編み物をプロ並みにしていた人だけど、セーター編み専門だったので、靴下あげたらきっと喜んでくれるはず。



メモリアルデイで祝日だった今日は、ウエストシアトルのLittle Knitsの大セールでした。

50%~90%オフという、かなり大興奮な価格で、私が行った午後でも人がたくさんいましたが、10時の開店前は行列が出来たらしいです。アメリカじゃ、感謝祭のあとのブラックフライデイくらいしか人が行列をするところはみないのですが、やっぱり毛糸90%オフにはニッターの目が血走るのもうなずけます。
私が買ったのは、前から気になっていたElsebeth Lavold のSilky Wool.ウール45%、シルク35%、ナイロン20%が入っている軽くてやわらかい糸です。




シアトルに住んでると、夏でも結構涼しくなることが多く、サマーセーターというものがとても身近な存在になります。東京じゃセーターなんて言葉も聞きたくないほど蒸し暑いのにね。

これはきっとサマーセーターにちょうどよいだろうと思って、5玉買いました。一玉4.5ドルだったので、ほぼ半額です。色は76番のグースベリー。


で、早速何を作ろうか考えてるのですが、おそらくこのSlinky Ribsになりそうです。




このSlinky Ribsはトップダウン、そしてセットインスリーブで編んであります。ラグランなら分かるものの、セットインスリーブをとじはぎなしでどうやって編むのかかなり不思議ですが、この本Custom Knits: Unleash Your Inner Designer with Top-Down and Improvisational Techniques の作者Wendy Bernardさんのインストラクションはいつも明確なので、きっと出来るはず。


そうそう、私の新しい仕事先ですが、手編みのセーターやベストでも帽子でも、ハデめな靴下でも何でも着ていけるところなのです。

社会人になって、結構経つけれどスーツを着て仕事をする場所では働いたことがなかった私。というか、スーツ着用の職場では絶対に働きたくないと思っていました。

アメリカに来てもそれは同じで、結局いつも辿りつくところは、なんだかリラックスしたゆるいドレスコードの場所ばかり。

今回もまさにそういったところです。うふふ、うれしいな。

靴下編みにますます拍車がかかりそうです。

Sunday, May 13, 2012

母の日セールと靴下

この一週間とってもとっても忙しく、家に帰ってくるとばったり寝てしまう生活をしていました。毛糸を触らないで10日間くらい過ごしたのは久しぶり!

毎日いろんな人にあって、いろんなことを学び、そして頭の中で自分の今までたどってきた過程を考えることが多く、頭も身体もぐったり。でもいい疲れです。


シアトルはとってもきれいな季節になりました。この季節になると「エメラルドシティ」と言われることがよく分かります。


さて、今日は母の日。私は先日、母に誕生日&母の日プレゼントを贈りました。(一緒にしてしまってすみませんー)


こちらはKnit One Crochet TwoのTy-Dy socksです。色は1520番。アリゾナという名前が付いてます。砂漠の大地っぽいからかしら?

最初は結構糸が割れやすいかなと思ったのですが、先が丸めのBrittany Birthの編み針を使ったらすいすい編めました。今回はいつものメリヤス編みじゃなくて、3x1のリブ編み。あとはいつもと同じようにトップダウンでぐるぐる編みました。

糸はやわらかくて、色の変わり方が面白いので編んでて飽きません。また使いたいな。



これはWistom YarnsのMiami Socks。ちょっとざらっとした感じだけど、暖かそうです。

手編みの靴下なんて履くかしら?と疑問に思いながら送ったのですが、実は欲しかったそうで、タイミングよく母の手元に届きました。ちょっとしたサプライズになってよかった!


今日は母の日ということもあって、いくつかの毛糸専門店では母の日セールがやってました。
「私は編み物しないんだけど、母がするから・・・」といって毛糸を相談して買う人が多く、お店の人は忙しそう。




ここは近くのWeavingWorks。お店の外にはパターンや織物関係の道具が売ってました。


今夜は久しぶりに靴下編みに没頭するつもり。

私にとって編み物は、リラクゼーション&メディテーションです。

みなさま、よい一週間を!


Thursday, May 3, 2012

くれよんベスト

野呂のくれよんが好きです。

独特の色使いはアメリカでも結構人気で、くれよん、シルクガーデン、ソックヤーンはどこのお店でも大抵置いてあります。

前も話したと思うけれど、あのがさっとした手触り、あんまり精製されていない感じが好き。色はちょっと派手すぎるのもあるけど、選べば結構かわいいものができたりします。いとも均一の太さではないので、味がある編地になります。


前から在庫であったピンク系のくれよん4玉(200グラム)を使って、またまたベストを編みました。2日半くらいで編み終わった、クイックベストです。

え、まだ毛糸の時期なの?って?ええ、シアトルは今日9度くらいしかなくって寒いのです。5月だって毛糸余裕で触れちゃいますよ。



くれよんはメリヤス編みもいいのですが、個人的には裏メリヤス編みのほうが織物のように見えて素敵だなと思っていたので、今回は総裏メリヤスで作りました。




首周りと肩の縁取りはかぎ編みで細編みをしてみましたが、ブランケットスティッチのように見えて、なかなかかわいいです。

すその部分は他の毛糸を使ってリブ編みをしました。結局くれよん3.5玉くらいで出来たと思います。

作り目は前、後ろともに64目。私のくれよんゲージはいつも4目で1インチなので、32インチサイズに仕上がりました。ちょっと身体に沿う感じで、いい仕上がりです。


着るものを編むときは、いつもゲージと自分の身体の寸法をはかって、ゲージを元にそれぞれの寸法(胸囲、肩幅、着丈、首周りなど)に何目必要なのか、目数の計算をします。この過程は、ちょっと建築家(?)のよう。

身体に沿うようにしたければ、実際の胸囲か、1インチ(2.5cm)くらい足して編みます。ゆったりした感じがいいときは、好みにもよりますが2インチ(5cm)以上足してみます。

でもこの目数の出し方をちゃんとやると、本当にそのとおりのサイズに仕上がるので、ちょっと感動です。それに合わせてそれぞれの寸法を計算できるようになると、どんなものでも作れるのでとっても面白い。

今度はチュニックとかつくろうかなあ。



そうそう、先日の翻訳ボランティア、いい出来だったようで感謝されました。やっぱり人から感謝されるのはうれしいですねー。

Monday, April 30, 2012

仕事のあとの編み物

今日は翻訳のボランティアの仕事を一日していました。
日本語から英語に訳す仕事だったのですが、あらためてこの二つの言語の構造の違いを実感。

英語って主語がいつもはっきりしていて、主語なしには文章が成り立たないようになってますが、日本語は主語なしで語ることがとても多い言語。そのため、日本語はあいまいな意味を持たせることがとても簡単です。あいまい、婉曲な日本の文化は日本語があってこそ成り立ってるものなのねー。

それに日本語って文章の最後まで読まないと言わんとすることが分からなかったりしますが、英語は冒頭から割と意味が明確に分かることが多い。それは英語は、言葉ひとつひとつがどこにかかっているかが明確だから。それに文章のなかに、Introduction, statement, body, conclusionがきっちり入ってると思います。

その代わり日本語は、何を言ってるのかが曖昧なため、川の流れのようにゆうゆう身体を任せて聞くほうが理にかなってる気がします。でも、それがかえって詩的のような気もして、そこが日本語の素敵なところかなあとも思います。

英語は説明的で、合理的。私もトピックによっては、日本語よりも英語のほうが話しやすいのは、きっとそういうdescriptiveな英語の特色のためかもしれません。

言葉と文化って本当にそれぞれが反映し合ってるのねー。


さて、編み物近況報告です。働いた後は、編み物で息抜きしなくちゃね。



これはリッチモアのバヤデールという毛100%の毛糸で編んでます。パターンは、Pure and SimpleNeckdown Wrap Cardigan。らくちんはトップダウンセーター。襟元から始めて、自分の好きな長さになるまで編めるので、「しまった!短すぎた!!」ということがなく、楽ちんな編みかたです。

これは着物のように、前が重なっていて、横できゅっと結ぶデザイン。ずーっと気になってたのですが、まったくシンプルな単色毛糸で編むと飽きるのは確実だったので、段染めの毛糸が手に入ってさっそく編み始めました。

おそらく7分袖になる予定。やわらかくて、モヘアが少し入ってるのでふわふわしてます。色は7、グリーン系です。


こちらはソックヤーン(靴下毛糸)で編んだShawlette。細ながーい三角スカーフです。毛糸は憧れだったClassic Elite Yarn のAlpaca Sox。これは以前ダウンタウンにあるショップ、So Much Yarn のセールのときに30%オフで購入。

Fingering weightで100グラムで450ヤードもあるので、靴下を編むとしたらかなり余裕で1ペアできます。アルパカにメリノウール、それに補強用のナイロンが20%入っているので、軽くてとってもやわらかいけど、丈夫な糸です。

全面ガーター編みで、三角の中心の隅から増やし目をしながら編んでいきます。横に色が変わっていく感じがとても好き。春に首元が寒いとき(シアトルではよくある)、ちょうどいいスカーフです。

明日から5月。早いもので、このブログを始めてから一年が経ちます。

いつも読んでくださってる方々、本当にありがとうございます。見えないけれど誰かとつながっているというのは、とても不思議な暖かさがある気がします。

またいつでも遊びに来てください。

Happy Spring knitting!



Saturday, April 28, 2012

昨日買った毛糸

昨日は待ちに待った、Fiber Galleryのセールに行ってきました!

全品20%引きになるだけでなく、廃盤になった糸が40~60%オフにもなるのです!

金曜日の夕方に行きましたが、かなり人がいましたよー。入ったとたん、いつもは整然としているお店の床に段ボール箱がたくさん積んであって、そのなかに素敵な毛糸たちがたくさん待っていました。きゃー!

帽子やミトンを編むために1玉ずつかうのであれば週末でもいいのだけど、セーター用に同じ色の毛糸を数玉買いたいときは、やっぱり初日に限ります。


1時間くらい小さな店内をうろうろしたあと、(私だけじゃなくて、みんな長居してました笑)購入したのはこちら。



BerrocoのUltra Alpaca Tonal
色は6336, ストロベリーみたいな色。TonalはSolidカラーではなく、
段染めのような感じになっていて、
編むと濃淡がきれいな編地になりそうです。
これはカーディガンを編むために5玉買いました。
40%オフ!



Crystal PalaceのMini Mochi
靴下用に買いました。色は110です。
靴下は100グラムあると、いつも大体30グラムくらい余ってしまうので、
余り糸で小さいリストウォーマーも編めるかも。
こちらも40%オフでした!

お目当ての靴下用糸と、大物を編むための糸を買えて大満足!

BerrocoのUltra Alpacaは大好きな糸で、Tonalは試したことがなかったので思わぬ収穫でした。Mini Mochiも靴下編みをはじめてからまだ使ったことがなかったので、即購入決定。ぱっと見た感じ1Plyの糸で糸の太さも均一ではないので、どんな編地になるのか楽しみです。

靴下といえば、最近見つけた本のなかで、とっても気に入ったものがあります。

見た目ちょっと古いデザインな感じだったので、どうかなあと思ったのですが、読んでみるとすごい本だということが!


アマゾンでもかなり高い評価が付いてます。


普通の靴下本は、4本のDouble Pointed Needlesか、5本のDPs、または2本の輪針であむ方法のいずれかだけが載ってるのですが、この本は3種類のすべて方法での編み方が載っています。私はいつも5本で編むのですが、ほかの方法に挑戦したい場合は便利ですね。

そして、自分の足の幅と使う糸のゲージを選ぶと、いくつCast Onすればいいか分かる一覧表が、どのデザインにも載っています。つまり、パターン指定の糸を買うのではなく、自分の好きな糸で好きなデザインが編めるのです。すごい!

スティッチパターンも4 sts repeat から12 sts repeat、ケーブル、フェアアイル、モザイク のパターンまで順に載っているので、自分でCast Onの数を決めた後は、好きなパターンを組み合わせて編めるようになってます。組み合わせるとすごい数のパターンが載ってることに!

とにかく情報量が多くて、基本的なこともすべて載っていて、すごく便利な本。

いまは図書館で借りているのですが、一冊目のSensational Knitted Socks は近々買うつもりです。


最後の写真は、今この本を使って編んでいる靴下。このスティッチは8sts repeatのBasket Weave Rib。


この糸は、Regiaというドイツのブランドの毛糸です。
World Circusというだけあったかなりにぎやかな色!

靴下糸は玉の状態で見ると、どういう柄が出てくるのか分からず、
それも楽しみの一つです。

編んでみたらそんなに派手じゃないかなあと思って買ったのですが、
編んでもやっぱり派手でした(笑)。

雨降る薄暗い日、テンションをあげるために履くときっと効果的だと思います。

Sunday, April 22, 2012

Charity Knitting - クマのぬいぐるみ

Hello!!

かぎ編みをはじめたときに、練習用にと買った安いアクリル毛糸。

でも、編み物をちゃんとやるようになり、毛糸の質や種類にもこだわるようになってからは、お世話になったアクリル毛糸たちは、箱の中にしまったままにされていました。

アクリルは編むときのすべりが悪く、質の悪いシャンプーで髪を洗ったときのようにきゅっきゅっとするし、編み目もそろいにくいのであんまり楽しめないのです。中でもいいアクリル毛糸ももちろんあるのですが、安いからという理由で買った毛糸たちはやっぱり編みずらく・・・。


中途半端なので、寄付にまわすほどでもなかったのですが、そんな余りアクリル糸たちを集めて、こーんなかわいい子ができました!

はじめまして、くちひげクマです。


鼻と口の部分が、なんだかくちひげ見えてしまいますが(笑)、なかなかかわいいです。

大人気ないとは思いながら、かわいいぬいぐるみができるぞ!と思ったらアクリルへの愛情の薄さもあまり障害にはならず、とじはぎもそんなに苦にはならず、一日で完成!


このクマさんはMother Bear Projectという団体に寄付するつもりで作りました。

この団体は、アフリカの主に南部地域の孤児の子達に手編みのクマを寄付するという活動をしています。多くの孤児の子達は、親をエイズで失くし、家族からの愛情を受けることもなく、生きるのも大変な状態におかれています。遊具ももちろんなく、子供たちのなかではガラスのビンを人形に見立てて遊ぶ子も。そんな状況を聞いたアメリカの女性エイミーさんが、それならこの子供たちに手編みのクマのぬいぐるみを作って送ってあげようと始まった団体なのです。

寄付されてきたクマをもらった子達はとーっても喜ぶそう。これがはじめての自分の持ち物でもあり、初めてのぬいぐるみでもあり、家族がいない子供たちにとっては、このクマが愛情を捧げる対象にもなるからです。

この団体には毎月世界中から400以上もの手編みクマが届けられるそうです!!

パターンは団体のウェブサイトで売っています。棒編みだけではなく、鍵編みのパターンもありますよ!大切なのは、必ずこのパターンを使ってクマを編むこと、洗える毛糸(アクリル、コットンなど)で編むことなど。ホームページには詳しく規定が載っています。


あまっていた毛糸を使って編んだものが、遠くに住む子供に喜ばれるなんて、とってもうれしい。アメリカにはたくさんの編み物チャリティ団体があります。Charity Knitting と検索するだけでいろいろ見つかるし、地元の毛糸やさんも大体何かしらのチャリティーグループと提携していたりするので、興味のある方は聞いてみてくださいね。

Tuesday, April 17, 2012

春のシルクスカーフ

この季節になると、厚手のセーターを編む気にもなれず、小物をひたすら編みたくなります。

尊敬するElizabeth ZimmermannもKnitter's Almanacの中で、4月は小さい、持ち運びのできるもの(帽子、ミトンや靴下)を編むべきと言ってます。彼女が言うんだから、従っておいて間違いはありません。


そこで、最近編んだのが、小さなスカーフ。今回は贅沢にシルク&ウール混合のManos del UruguayのSilk Blendという糸を使いました。この糸はお気に入りのお店、Bad Woman Yarnで衝動的に買ってしまったもの。色はワイルドフラワー。




パターンは「ボウタイ」となっていて、両方同じ長さになってるのですが、あえて長さを変えてスカーフをきゅっと結んだように見えるように編みました。


ここのオーナーのおばあさんはいつもいろいろ作品を編んでいて、これもその中のサンプル商品として飾られてたものなのですが、無料パターンをくれるといわれたこともあって、まよわず購入。いく度に新しい作品が飾られてて、どれもとっても素敵なので、目的の毛糸とは違う毛糸を買って帰ってきてしまうこともしばしば。

「デザインのクラスは教えないんですか?できたら受けたいんですけど・・・」というと「そんなの、とてもとても・・・」という謙虚な答えが。でもクラス、作ってくれたらうれしいんだけどなあ。


そしてこの日は手編みソックスをはいて出かけました。


太陽の下でみるとなかなか派手ですが、サボと一緒にはくとちょっとかわいい気がします。

この日はMount VernonでHelen's needleworkというお店をみつけました。目立たなかったけどそとに「SOCK YARN」と書いてあったので飛び込んでみたところ、お店のドイツ人おばあちゃんと靴下編みについて30分くらい立ち話をしてしまいました。

そのおばあちゃん、店に入った私の靴下を見て鋭く「あなた、ソックニッターね」と。

それから延々と彼女の靴下編みの哲学や、ドイツでの編み方や糸の話などでだらだらとお店に居座ってしまいました。

靴下編みっていうのは、ほかの編み物にはない不思議なチカラがあるきがします。「ソックニッター?」「うん」というだけで、なんだか距離感がぎゅーんと縮まってしまうのです。

80代はかるく超えているドイツ人のおばあちゃんと、30代そこそこの日本人の私がdouble pointed needleについてやら、糸の種類について会った途端に盛り上がって話せるって、そうそうないことのような気がします。


おそるべし、靴下のチカラ。


こんにちは、春。

Thursday, April 5, 2012

靴下編みのあれこれ

なんと、もう4月です。とはいっても夜はまだ寒い!昨晩は夜遅く家に帰ったのですが、帽子がないと心もとない感じがしました。毛糸はまだまだ手放せません。うふふ、これは涼しい地域に住む特権ね。


さて、靴下編みをはじめると、また今までとは違った新しい毛糸の世界が広がります。

アメリカでは靴下編みはとっても人気なので、ソックヤーン(靴下用の毛糸)はどこの毛糸専門店でも扱っています。種類も多くて、普通にメリヤスで編むだけでフェアアイル風に仕上がる毛糸や、手染めの毛糸、ボーダーになるように段染めされてる毛糸など、とにかく魅力的!


セールで8ドルで買った100グラムの靴下用毛糸は
パープル系で段染めされています。
短めの靴下なら2ペア編めるかも。

ほとんどのソックヤーンはウール75%ナイロン25%くらいからできていて、洗濯機でも洗えるようになってます。ゲージは28~30sts/4インチ(10センチ)が主流。

編み方は長い輪針を2つ使って編んだり、マジックループという方法で編んだりする方法などがありますが、私は昔からの編み方、竹串のような細い5本針で一足ずつ編んでいく方法が好きです。編み針もアクリルやアルミ製のものよりも、木製か竹が好き。針先があたるときの音は、やっぱり自然の木や竹が一番心地よいです。

あと、ほかにも気づいたことは、靴下用の毛糸はドイツ製が多いことです。ドイツ製の毛糸は面白い段染めや模様が出るようになってる毛糸が多く、糸もスムーズでとっても編みやすいです。

最近編み終わった靴下もドイツ製の糸、Online Supersocke100のRainbow-colorです。


次々に出てくる色がどれもかわいくて、メリヤス編みをこんなに楽しめるとは思いませんでした。

しばらくはメリヤス編みの靴下あみを楽しもうと思います。もうすぐ地元の毛糸やさんでもセールが始まるので、そこで楽しいソックヤーンが手に入るといいな。

Friday, March 23, 2012

ピンクのショート丈カーディガン

もう春だっていうのに、まだまだ肌寒いせいか、相変わらずセーター熱が続いています。

カーディガンを編むと、おそらく多くの人が直面する問題。

それはぴったりのボタンを見つけるまでにとっても時間がかかり、編み終わりからボタン付けて仕上げるまでに半年から1年くらい時間がかかってしまうこと。Ravelryを見ると、半年前に編んでようやくボタンを見つけたのでアップロードしている人、多かったりします。

編んでいるうちから、次のプロジェクトを夢想しながら編むので、一通り仕上がってしまうと編んだセーターはとっくの過去のことになり、気持ちがほかのものに移ってしまったりするのよね。


なので、私は編みあがる前からボタン探しを始めることが多いです。そんなこともあり、ぴったりのボタンが仕上がりと同時くらいに見つかると非常にテンションがあがります。着れるまであと一歩!



このボタンは毛糸と同じPeace Fleeceの木製ボタン。手描きでポピーの花が描かれてます。たまたまバラードにあるTea Cozy Yarn Shopに行ったときにロシア製のボタンが売っていたので即買いをしてしまいました。







仕上がりは、よく言う「大人かわいい」というよりも単に「子供かわいい」的なセーターになりました。小さい女の子が着てたら可愛い感じですが、ええ、もちろん30過ぎの私が着ます。色も好きだし、ツイードっぽい質感も好き。長年、好みがまーったく変わっていません。。。

ところで、このPeace Fleeceはあんまり加工がされていないため、羊の油ラノリンがたっぷり含まれています。こういうラノリンが含まれている毛糸は汚れがつきにくいため、頻繁に洗う必要がありません。着たあとは風通しのところにおいて、また着ることができます。シーズンが終わって衣替えの整理をするときに、手洗いするくらいでもいいかも。

その手洗いするときですが、専用の洗剤をちょっとだけ入れてぬるま湯につけます。そうすると突然農場にトリップしてしまうような香りが充満!この「農場っぽさ」が苦手な人にはこの毛糸はあまりお勧めできませんが、加工されてないオーガニックな毛糸が好きな人にはとってもお勧めです。

まだ3回くらいしか着ていませんが、毛玉も出来にくそうだし、空気を含んで驚くほど暖かいです。




これはまったくウエストシェイプもない、まっすぐなシルエットなので、長めの丈よりも短めのほうがバランスが取れていいかなと思い、着丈は50センチくらいにしました。ゲージも16sts/10cmなので、かなり厚めです。

今回は、とってもシンプルなメリヤス編みのカーディガン。普通は、メリヤス編みしかないのはすぐ飽きてしまうのだけど、縄編みなんかしたらぶくぶく膨れたセーターになってしまいそうなことと、毛糸自体にとっても惚れ込んでしまったこともあり、ただひたすらシンプルなメリヤス編みを楽しむことを目的に、作ってみました。結果、とっても気に入っています。糸自体が持つ良さがよく出ていると思います。

今回工夫したのは、袖の肩とつなげる部分はbind off(伏せ止め)せずに、余り糸にlive stitchesを休めておいてから、ボディの部分とつなげました。どうしてもbind offしてしまうと、その部分の生地が厚くなってしまい、肩の繋ぎ目のとこが盛り上がってまるで肩パット(!)をしているようになってしまうのです。

結果、肩なじみが良くなったので、この方法を選んでよかったです。No more 肩パット!


ボタンなしのカーディガンは、なんだか間が抜けているのですが、ボタンが付いた途端しゃっきっとする気がします。毛糸や編地だけでなく、ボタンでいろいろ雰囲気が変えられるカーディガンはとっても楽しいです。

Tuesday, February 28, 2012

冷戦下に作られた毛糸Peace Fleece

今日は先日買ったPeace Fleece Worstedについてお話したいと思います。

Peace Fleeceという会社のことはKnitting for Peace: Make the World a Better Place One Stitch at a Timeという本を読んでからずっと気になっていました。



このPeace Fleeceという会社は1985年に、Peter Hagertyさんと奥さんのMarty Tracyさんが冷戦下にあったソビエトから羊毛を買ったことから始まります。

冷戦の緊張を日々感じる中で、PeterさんとMartyさんはソビエトで作られた羊毛を買い、アメリカの羊毛と混ぜた毛糸Peace Fleeceを作ろうとしたのです。

ベトナム戦争を経験したPeterさんは、戦争の中でもたくさん人たちが家族を思い、日々の暮らしを営んでいることを実感し、小さいながらもこうした個人の貿易で、ソビエト冷戦の緊張が緩むきっかけになればと願ったそうです。


ピースフリースの話を読むと、
ますますこの毛糸がいとおしくなります。

もちろん、冷戦下のため貿易は困難、さまざまな紆余曲折はあるものの現在に至るまでこの会社はロシアだけではなく、東ヨーロッパ、中東諸国などから羊毛を買い、経済的や政治的な理由で生活が困難な現地の人たちへ雇用の機会を与えるだけでなく、羊毛というツールを使ってそれぞれの国に住む羊毛農場の人たちや職人たちの交流を進めてきています。

国際教育を学び、その後手作りに没頭している私としては、このPeace Fleeceの国際交流促進のヴィジョンにはとても共感するところがあり、これからもずっと見守っていきたいと思っています。

このPeterさんのお話はとても素敵なインスピレーションあふれるストーリーなので、是非Peace Fleeceのホームページをのぞいてみてください。ここの毛糸は直接Peace Fleeceからも購入できますよ。

ちなみにこの毛糸のラベルにはWarm Wool From A Cold War (冷戦下からの暖かい毛糸)と書いてあります。この会社のヴィジョンがしっかり表れてますね。



毛糸の色合いもどれもとっても素敵で、単色の中にも少しずつ違う色が混ざっていて、深みがあります。私の買ったGeorgia Roseはローズピンク色ですが、よく見るとオレンジと白いつぶつぶっぽい色も入ってるのです。ゲージは4sts/ インチなので、Worsted weightよりもAran weightといったほうがいいかもしれません。

手触りはモヘアが入ってるけれど、肌に直接あたるものよりも、セーターやベスト、帽子向きかもしれません。テスト用の編地を手洗いしてみたところ、毛糸が膨らんでやわらかくなりました。色落ちもまったくありませんでした。他のレビューによると、ピリングも少なく、耐久性も良いそうです。


このPeace Fleeceには毛糸以外にも、パターンや編み針、ボタンも売っています。現地の職人さんが手描きをしたボタンは素朴でとってもかわいいです。この素朴な毛糸でカーディガンを編んだら、是非このボタンをつかってみたい!

アメリカにもいい毛糸がたくさんありますね。これからもいろいろ発見していきたいと思います。


Thursday, February 23, 2012

Madrona Fiber Artsでのクラスとお買い物

シアトルの南にあるタコマで毎年行われているMadrona Fiber Artsというフェスティバルに先週の土曜日行ってきました。

残念ながら、写真撮影は許されなかったため会場の写真はありませんが、クラスのことと楽しみにしていたマーケットプレイス(出店)のお話をしたいと思います。

このマドローナは4日間のイベント。編み物と紡ぎをやる人たち向けにいろいろなクラスがありました。編み物のクラス-Twined Knitting, Fair Isle, Colorwork, Helix Knitting, Brioche, Double Knittingやセーターのデザインの仕方や仕上げ方、ラトビアのフィンガレスグローブ、レース編み、ビーズ編みなどに加えて、紡ぎ人向けには、フリースの種類や扱い方について、どういうブリードを組み合わせて毛糸を作るかなど、プログラムを見てるだけでも楽しくなります。


私はその中でも、Publishing Options for Texitle Folksというクラスを取りました。3時間のクラスで、出版について一体何を話すんだろうと思っていたものの、実際に聞いてみるとあまりの情報の多さにびっくり。

講師のDeborah Robsonさんは、編み物と紡ぎ関係の数々の本を出版してきた人で、編集者としても働いてきた方。Knitting Dailyにも何度か出演されてました。私はこの方が書いた紡ぎ本、The Fleece and Fiber Sourcebookを愛読していて、羊の種類の勉強をするにはとってもすばらしい本です。本というより図鑑といったほうがいいのかも。Deborahさんはそれぞれの羊とその羊毛のカラー写真が載っている、誰にとってもリソースになる本が書きたくて、膨大なリサーチと執筆時間をかけて書き上げたもの。この業界ではずーっと大切にされる本だろうなと思います。



このクラスではそのDeborahさんが編み物やテキスタイル、紡ぎ関係の本を出版するためのプロポーザルの書き方、ネットワーキング、コピーライトの守り方、オリジナルの編み図を雑誌に投稿して、選ばれるまでの過程や編み図を書く時の基本的なルールなどいろいろな話をしてくれました。

私自身は本を出版する!という気持ちよりも、ただこの編み物業界の出版事情やデザイナーさんたちはどういう風な経路をたどって、出版なり、自分のパターンを売ったりしてるのかというのは興味があったので、とても勉強になりました。

その中でも驚いたのが、たとえば大手の出版社から一冊25ドルの本を出して、それが売れたとしても著者に入ってくるのはたったの1ドル!!!とのこと。これはアメリカだから?それとも日本もこんなものなのかしら??

だからかデザイナーさんたちは本を出版するだけではなく、自分のホームページから独自に編み図を売ったり、雑誌に記事を書いたり、ブログでアフィリエイトプログラムを活用したり、毛糸会社と提携したり、イベントでクラスを教えたり、自分の毛糸ラインを作ったりなど、いろんなことを同時にやることが多いそうです。

隣にすわっていたおば様も、この1ドルにはびっくりしていて、「あら、やっぱり出版なんて考えやめようかしら・・・?」といってました。

でも自費出版をすると、その分、自分の手元に入ってくるお金は増えるものの、そもそも本を書くためのリサーチやデザイン、写真、編集などもろもろのことをする費用が手元にないと書き始めることさえ難しいとのこと。

自分の出版会社を持っているDeborahさんですが、このFiber SourceBookは他の会社から出版されていたので、生徒の一人が「なんで自分の出版会社から出さなかったの?」という質問にたいして、「うちの出版会社にはお金がないから、カラー写真付きのハードカバー本なんて出せないの。大きな会社ほど懐が深いからこそあの本が実現したのよ」とのこと。なるほどー。

とにかく、目からうろこの出版事情でした。


ちなみにこのクラス、20人ほど生徒さんがいたのですが、30代の私は恐らく最少年齢だったと思われます。フェスティバル自体は30代の人よりもはるかに50~60代の方が多数でした。これは編み物&紡ぎイベント全体に言えることなのかもしれません。


そして、楽しみにしていたマーケットプレイス。これはクラスを取っていなくても自由に入れるようになってます。

出店は去年と同じお店もありましたが、新しいお店もいくつかありました。いくつかのお店の人と話したり、毛糸を吟味したり、紬ぎ車に触ってみたりと、小さい場所なのに2時間以上もうろついてしまいました。

そして今回購入した毛糸は、Black Water Abbey Yarnsというアイルランドから輸入している毛糸を売っているコロラドの毛糸会社のWorsted yarn。小さな会社らしく、オーナーとそのお母さんと親戚でなんとか切り盛りしてるようです。今はオーナーの女性、お母様とアイルランドに旅行に行った際にこのちいさな毛糸生産工場を発見し、それから交渉して自分でアメリカに輸入することになったそうです。


Black Water Abbey Yarns Worstedのカラーカード。

アイルランドの小さい工場で作られている毛糸なので、毛糸屋さんむけのWholesaleは一切なく、オンラインショップのみで販売しているということもあって、カラーカードを無料でもらうことが出来ました!

ここの毛糸はざらっとした硬い感触の2Plyの毛糸。厳しいアイルランドの気候のなかで過ごしている羊の毛という感じがぷんぷんします。いわゆる「itchy」かゆい毛糸なので好き嫌いがはっきり分かれるかも。アメリカの人はどうも素肌にセーターを着る人が多いようで、こういう毛糸よりもメリノとかを好むような気がします。私はセーターの下にもしっかり着込むので、かゆい毛糸でも大丈夫。

アイルランドといえばアラン模様!まさに縄編みがきれいに浮き上がりそうな毛糸です。ラオリンがまだ含まれているためウォータープルーフ。毛玉も出来にくいし、洗うたびに柔らかく暖かくなるんですよね。長年着る用のセーターにはもってこいだと思います。


この色はGray Seaといいます。

で、早速アラン模様のベストを今週から編んでます。アイルランド製の毛糸で、アランベスト。とーっても正統的な感じです。


もうすぐ後ろ身頃が終わります。

パターンはこのお店でかったHawthorneベストというもの。お店でサンプルがあったので試着してみたらぴったりで、周りの人にも似合う!と言われたのに嬉しくなり毛糸に加え、編み図も購入。

とくにウエストシェイプもないベーシックな形なので、体型がはげしく変化しない限り、10年後くらいでも着れると思います。


出来上がるのが楽しみです!

Wednesday, February 8, 2012

いろいろリストウォーマー


大好評だったリストウォーマー。母からのリクエストにお答えして、段染めの毛糸でいくつかまた編んでみました。

手前のは4x1リブ編み。奥のはスパイラルリブ編みです。あとあと使ううちに伸びて馴染んでくることを仮定して、かなりきつめに編みました。手前の毛糸はクロバーのランドネの残り糸。奥のは確かダイヤ毛糸のものだったと思います。


他にもアヴリルの「レインボーループの手袋」キットの毛糸が実家から送られてきたので、これも指なし手袋かリストウォーマーになる予定。綺麗なルビー色のシルクとウールで出来ている「レゴ」という糸と、パープル系の小さいループがくっついているレインボーループという糸の2本取りになっています。



コーン巻きです。
 それだけでもかわいい糸なので、メリヤス編みでいいでしょうと思い試し編みしてみました。


このレインボーループはちょっと引っかかりやすいのですが、ポコポコ顔を出すさまがかわいくて、作品を編むのが楽しみです。シルクの光沢と、ループのふわふわが面白い組み合わせ。さすがアヴリルです。

ここの糸はどんなに小さい余り糸でもきちんと取って置きたくなるものばかり。少し残っていたのをビーズと合わせてピアスにしたり、かぎ編みでお花やボールを編んでみたり、ラッピングのコサージュ作りにしてみたり・・・。




眺めてるだけでもうれしくなります。実際に編むよりも眺めてる時間のほうが長いかも。

そうそう、今月シアトルの南にあるタコマでMadrona Fiber Arts が行われます。この地域では結構大きなイベントで、4日間に渡り「編み、織り、紡ぎ」に関する様々なクラスや講演があるのと、いろんな場所からの毛糸やさんの出店もあります。

私は土曜日にクラスを受ける予定。去年行ったときよりも、はるかに編み、毛糸全般に関する知識が増えたと思うので、今回はますます楽しみ!

またその時の様子はレポートしますね。

Tuesday, January 24, 2012

スウェーデンの伝統的な編み方Twined Knitting

Twined Knittingという編み方、このクラスが近郊の毛糸やさん3件くらいであるのを知り、一体どんな編み方なんだろうと思っていました。

このTwined Knittingは思わず「ツインドニッティング」と言ってしまいそうですが、正確には「トゥワインドニッティング」という感じに発音します。日本語では二重編みというそうです。スウェーデンに伝わる古いテクニックらしく、編地が二倍に厚くなり、風をしっかりよけて、でもフェアアイルと違ってストレッチ性があるとか。

うーん、、、、気になるキーワードがたくさんある。。


その後、編み物の先生YOUTUBEを見ても、あまりいいTutorialがなく、本を読んでもいまいち理解できなかったのでTwined Hatの2時間クラスを、引越ししたてのFiber Galleryで取ることにしました。


そしてクラス当日、雪が解け始めて街が回復し始めたせいか、新しいお店にはたくさん人が来ていました。


クラスはお店のなかにある大きな木のテーブルで行われました。生徒は私を含めて2人。こんなに少なくてもキャンセルしないでやってくれるのは嬉しいこと。先生は若い女性で、もう一人の生徒さんはおばさまでした。

まずこのTwined Knitting に使ったパターンは、Basic Twined Hat。指定された毛糸はCrystal Palace YarnsのTaosでした。グラデーションがあり、質感はSingle plyのようなのですが、よく見ると違う色の毛糸がplyされているので、編むとちょっとツイードっぽくなります。100%ウールで、フェルト化しやすそうな糸です。

今回のパターンはとってもシンプルだったので、またこれは旦那用に・・・と思い、買った色はブラウン系の28番。


この帽子は、毛糸玉の最初と終わりの両端を使って、裏で交差させながら編んでいきます。フェアアイルだと、裏に渡る糸がわりとまっすぐしているのですが、このTwined Knittingでは裏に渡る糸を見てみると交差されてるのが良く分かります。

帽子のなかはこんな感じ。
糸がねじれながら渡っています。
本来は両方の糸を右手で持ちながら進めるものらしいですが Continental Knittingの私としては右手に両方もったらスピードがかなり遅いため、いつものように左手に2本の糸を持ちました。

でもそんなに難しいこともなく、いったんリズムを覚えると楽しくって楽しくって、これはまたはまりそうな予感です。生地はふっかふっかしていて、とーっても暖かい。


ブリムの部分は1x1のTwined rib stitch
ボディはTwined knit stitchです。

基礎的な帽子なのでテクニック自体は難しいこともないのですが、数目編むたびに、糸のねじれた部分を直さなくてはいけなくて、それが最初は大変でした。くちゃくちゃにこんがらがっちゃってね。普通の帽子を編むよりもずーっと時間がかかりました。

ねじれた部分を直すには、両方の糸をもって、帽子を空中に浮かせると自然にくるくるまわって、ねじれが取れてきます。

慣れるとこの「編む、くるくる回す」というのがリズムになって、大変なこともなくなりました。


本当はTaos一玉で帽子が完成するはずなのですが、旦那のリクエストで耳たぶまですっぽり隠れるくらいのがいいとのことで、これからもう一玉買いに行きます。

この色、もうdiscontinuedらしいので、まだお店に少しだけでも残ってることを祈って・・・。


帽子の毛糸を買いに行くまで
編み続けたい気持ちを我慢できず、
思わず余り糸で編んでしまったTwined Cuff。

Thursday, January 12, 2012

花柄の三角ミトン

最近は自分の中では編みこみブームで、フェアアイルの帽子が出来たことがうれしくて、早速次の編みこみものに挑戦しました。

三角ミトンです。
この本はたくさん三角ミトンのパターンと
エストニアの歴史が詰まってます。
こういう読み物系の編み物本好きです。

本当はナンシーブッシュさんの「Folk Knitting in Estonia (Folk Knitting series)」に載ってるものを編もうと思ったのですが、いまいちゲージが合わず、今回はLilac Mittensを編むことにしました。

というのも、先日カナダとの国境前にある街ベーリンハムに行ったときに立ち寄った毛糸屋さん、NW Handspun yarnでサンプルとして編んであったこのライラックミトンに一目ぼれしてしまったのです。

ミトンって、それほど寒い地域じゃない限り、そんなに実用的じゃないようなあと密かに思っていたのですが、実際はめてみるとその三角の先っぽがかわいくて、なんとも抗えない魅力があったのです。


かなり細めの糸なのですが、しっかり編み目を詰めて編んであるので、風を通さず暖かい!北欧ミトンはこういう細めの糸でしっかり編むのが多いですね。これは、昔、北欧に編み物が伝わる前は織物が主流だったため、編み物が来た時も織物のように細めの糸でぎゅうっと編むことが広まったかららしいです。

このサンプルで使われていたのはCascade 220 Fingering。50グラムで4.5ドルでした。2plyの毛糸で、こういう編みこみにはぴったり。色の種類はそれほど豊富ではないみたいだけど、このくらいの細い毛糸だとかなりもちがいいので、やっぱりこのCascadeブランドはリーズナブルだと思います。


さて、お店でこのライラックミトンの編み図をプリントアウトしてくれたので、早速編みましたよ。左手だけ出来上がったところです。


このミトン、とーっても暖かいです!ゲージは8sts/1inchなので、かなりきつめで編地も2種類の毛糸が裏に渡ってるため倍の厚さになってしっかりしています。Stranded Colorworkなので、伸縮性はそれほどないけれど、風も入ってこないし、実はミトンって実用的なのね。


私の手はかなり小さいほうなので、先っぽは1インチくらい短くし、親指も2つお花がつくところを1つに減らしました。

毛糸はまだまだ余ってるので右ミトンを編んだ後、おそろいの帽子も出来てしまうかもしれません。

また楽しみが増えました。
   

Monday, January 9, 2012

ローズピンクのフェアアイル帽子

先日作っていたフェアアイルの帽子、完成です。



使った毛糸のJamieson's Shetland Spindriftはフェアアイル用というだけあって、色も豊富で、スティークがしやすいように糸同士が絡まりやすくなっています。今回はセーターではないので、スティークの必要はなかったのですが、裏側に渡る糸同士が上手い具合にくっついて、ひっかかりにくくなってます。

この帽子は、平たく編んでから丸く筒状にするというパターンでした。
最後はマットレススティッチで閉じました。

フェアアイル編みには原則が2つあります。今回の帽子は一つの原則だけ沿っていたので、正確にはフェアアイル帽子とは言えないのかも・・・。さてその原則というのは以下の通りです。

  • 一列で使う色は2色のみ
この帽子もローズピンク、黄緑、緑、ボルドー、アイボリー、グレー、マスタードと全体では7種類使ったのですが、一列には最高でも2色しか使っていません。

  • モチーフは同じ色を5目以上続けて編まない
このパターンは5目以上同じ色で編むところがいくつかありました。この「同じ色で5目以上編まない」理由としては、同じ色で編む目数が増えるほど、もう一つの毛糸が裏に渡る部分が長くなり、引っかかりやすくなってしまうからなのです。

たとえば7目ボルドー色で編んだあと、3目アイボリー色で編むのを何度か繰り返すとします。そうすると、どうしてもボルドー色の裏に渡るアイボリー色の糸が長くなってしまって、引っかかりやすくなります。なので、今回は編みくるむ方法で進めました。

編みくるみ方ですが、いろいろ試した結果次の方法に落ち着きました。ちなみに私は両方の糸を左手にかけて編みました。

  1. 左手の人差し指に2色の糸をかける。このとき、裏に渡る糸(編みくるみたい糸)が手前、編む糸が向こう側に来るようにします。
  2. 裏に渡る糸のから、表編みをします。
  3. 次は裏に渡る糸のから糸をかけて表編みをします。

この2と3を繰り返すと、裏側に渡る糸がたらーんと長くなることもなく、きれいに編みくるむことが出来ます。他にも、両方の手にそれぞれの糸をかける方法などいろいろありますが、私にはこの方法が一番しっくりきました。


ちなみにこの帽子の詳細は・・・

Needle- 2.75mm
Gauge - 30sts/4 inch
Total -1.2 oz (34gram)
Cast on 118 stitches

いろいろな色の細めの糸で編んでいると、昔好きだった刺繍を思い出して、ちくちく楽しく編めました。


最後の写真は、プロ並みの編みこみをしていた私のおばが、私が小さかったときに編んでくれたポシェットです。羊の身体の部分がふわふわしていて、触るのが楽しかった記憶があります。


手編みってやっぱり大切にするし、
いい毛糸だととっても長持ちするのね。
これを見て、ますます手編みが好きになりました。